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| 農的セカンドライフを満喫 |
| 当別町 五賀利雄さん・隆子さん |

2005年最後の野菜を収穫する五賀夫妻 |
「ピーマンやナス。野菜が嫌いだった孫が、私たちの作ったのを食べて野菜が好きになりました」と笑顔で話すのは、北海道当別町の五賀利雄さん(69)、隆子さん(67)。自宅近くの市街地の空き地約50坪を借りて夫婦で家庭菜園を楽しんでいる。
「新鮮な野菜だから美味しいんです」というが、それだけではなさそうだ。
思いが重なり当別に移り住む
定年後、一戸建ての家を購入し、野菜作りを楽しもうという利雄さんの考えは、隆子さんには好ましいものではなかった。「野菜は買って食べる方がいいし、老後は町中のマンション生活が便利だと思っていました」。しかし、ふとしたことから農産物の安全性に疑問を持った。「栽培履歴が分かるものを食べたい。それなら自分たちで作ろうと考えるようになった」。
二人の思いが重なった。利雄さんは1997年、勤務する海上保安庁の定年を迎えた。定年後の生活の場に札幌市近郊の当別町を選んだ。
その理由は「子供が札幌市にいる」「スケールの大きい田園風景と空気のよさ」「札幌が近く、都会の空気も味わえる」ということであった。
土のある生活を満喫

取材中も五賀夫妻の笑顔は絶えず、本当に今の生活をエンジョイしている |
「土に触るのが好きだった。在職中も庭先で野菜や花を作っていた」と利雄さん。野菜作りのベテランだ。2005年に作った野菜は、ジャガイモ、トマトといったポピュラーなものから、ズッキーニ、ヤーコンまで19種類。趣味の域を超えている。
化学肥料を少量使用するほかは有機肥料を使用。農薬は使用せず、安全性にもこだわるから「大豆の半分は虫に食べられた…」といったことも起こるが、「次の春は、隣接する空き地も借りたい」と意欲満々だ。
50坪といっても、夫婦二人では食べきれないほどの野菜が収穫出来る。
札幌にいる子供の家に届けたり、近所の人に分ける。また、利雄さんは福島、隆子さんは青森が出身地。本州の親戚や知人に届ける。「新鮮で美味しいと喜ばれます」と顔をほころばす。
また、野菜のとれない冬場に備え、漬け物にしたり、室で保存も行うため、野菜の大部分は自給できている。
五賀さん夫妻のもう一つの趣味がガーデニング。春から夏には30坪ほどの庭が花で彩られる。05年は同町が主催し、個人の庭を公開する「オープンガーデン」にも参加し、自宅の庭に訪ねてくる多くの人の目を楽しませ、コミュニケーションの輪を広げた。
地域とのつながりが大切

個人の庭を公開する「オープンガーデン」。五賀さんの庭に道内各地から多くの人が訪れた |
利雄さんは、防災・福祉マップ作り、高齢者の閉じこもり対策など、地域のボランティア活動に参加している。太美北町の町内会長も務める。活動に参加するのは元々の人柄でもあるが、地域になじむためでもある。転勤にした先々でサークル活動などに参加し、人や地域のつながりを作ってきた。
「周りの人の手助けもなく、二人だけで生きてはいけないし、知り合いがいないと寂しい生活になるでしょう」
「顔見知りが増えて楽しく、ゆったりと暮らしています。ずっと昔から住んでいるようです」と隆子さん。
「北海道の土地柄でしょうか。垣根のない付き合いをしてくれますし、人を受け入れてくれますね」とも。
「楽しく、充実した、少し忙しい毎日を過ごしています」と利雄さん。
当別町は、北海道が05年度から進めている移住計画のパートナー市町村の一つ。移住相談のワンストップ窓口(美しいまちづくり課)を設置し、積極的に道外からの定住者の受け入れを推進している。詳しい情報は、同町のホームページに掲載されている。 |
| 【No.1(2006年春号)掲載】 |
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