ここから始まるI・J・Uターン

知ることから始まる「田舎に求めるもの」

グリーンツーリズムなど田舎体験に関する相談サービスを実施している「ふるさとプラザ東京」のブース
足で、パソコンで、体験情報集め
 田舎に住みたいな…と思っている人は多い。しかし、それぞれが思い描く「田舎暮らし」のイメージには、かなりの幅がある。またそのイメージが現実と大きく乖離している場合も少なくない。移住してから「こんなはずではなかった」と後悔しないよう、また、漠然と抱いている田舎暮らしへのあこがれを現実のものにするために、お勧めしたいのが「田舎暮らし体験」だ。
 ひとくちに「体験」といっても、これまた多様であり、場所や季節によっても内容が変わる。どこでどんな体験ができるのかを知る手立ての一つとして、財団法人都市農山漁村交流活性化機構(愛称:まちむら交流きこう)がある。同機構では、全国の県・市町村およびNPOと連携して、グリーンツーリズムなど田舎体験に関する相談サービスを実施している。「ふるさとプラザ東京」(東京都中央区)の窓口を訪ねるほか、ハガキや電話、ファクス、メールでの相談もOK。またライブラリーには各地の体験情報を掲載したパンフレット、報告書やガイドブック、ビデオなどもあり、自由に閲覧できる。
 IT環境があるなら、同機構ホームページの「ふるさとデータベース」「グリーンツーリズム・ポータル・サイト」から、各地のさまざまな体験メニューを検索することも可能。よりホットな情報がほしい人は、月2回発行のメールマガジンに登録しよう。パソコンが苦手な人は、お目当ての市町村に直接資料請求してもよいし、アンテナショップにもチラシなどが置かれている。

実現へのホップ・ステップ・ジャンプ
 こうして数ある情報の中から、自分に合った場所やスタイルを選んでいくことになる。同機構で相談サービス窓口を担当する鳴島礼子さんは、「田舎暮らしは、ホップ(入門)・ステップ(中級)・ジャンプ(移住)」という。まず、グリーンツーリズムなどで「田舎体験」を重ねる(入門)。その場合も漫然とプログラムに参加したり宿泊するのではなく、できるだけ土地の人と話し、地域のことを知るよう心がける。いろんな体験をするうちに、自分がやりたいことが見えてくる。次の段階は、滞在型市民農園や棚田オーナー制度、年間通しての研修プログラムなどを利用し、都市と田舎を行き来するデュアルライフ(中級)。何度か通っていると地元の人にも顔なじみとなり、かつ自然環境の厳しさや生活の不便さなど、田舎ならではのネガティブ・ポイントも分かってくる。その上で「ここが合ってる」と思ったら、いよいよ田舎暮らし実行だ(上級)。

自分が求めるものを明確に
 「十分話し、経験し、眼力を養い、自分が田舎暮らしに何を求めているのかをしっかり持つことが大事」と、まちむら交流きこう地域活性化部の茅原裕昭さんはアドバイスする。また鳴島さんも、「いきなり来て、家も仕事も助成制度も紹介してもらおうというのは大きな間違い。いくら過疎化しているところでも、そういう人は地元の人にとって迷惑なだけ」と釘を刺す。
 そのほか、各自治体の観光情報を含め広く網羅しているのが、ふるさと情報プラザ(東京都千代田区、運営:財団法人地域活性化センター)。本格的に移住を目指す人には、国土交通省の「UJIターン支援サイト」も参考になる。島根や和歌山、京都のように、産業体験や就農支援の制度を整備し、積極的に定住者を受け入れている自治体もあるし、道府県ごとに就職情報等を提供するUJIターンセンター等も開設されているのでぜひ利用したい。
 まちむら交流きこうではこの秋、東京・名古屋・大阪でグリーンツーリズムフェアを開催する。この機会に足を運んでみてはいかがだろう。第一歩を踏み出すきっかけになるかもしれない。

■まちむら交流きこう
http://www.kouryu.or.jp
電話 03(3548)2310
■UJIターン支援サイト
http://www.ujiturn.net/
【No.2(2006年夏号)掲載】
 
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