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大規模農業法人で活躍中
三重県伊賀市 農事組合法人 伊賀の里モクモク手づくりファーム
長谷川 広一さん 柳本 もえかさん |
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毎週木曜日、レストランで季節の野菜ミニ講座を開く長谷川さん。生産者と消費者を結ぶさわやかな語り口が好評だ
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養豚農家が集まり、銘柄豚を原料にしたハム工房からスタートして20年。農事組合法人「伊賀の里モクモク手づくりファーム」は、食品加工と販売に加え、レストラン、手づくり体験、温泉と宿泊施設の運営など、農をベースに幅広く事業を展開している。昨年の売り上げは37
億円。正職員は120 人で、その1割が農業生産に従事している。求人に200 人もの応募がある人気法人で働くIターンの若者二人に、話を聞いた。
困難は多いが、やりがいもある
70歳代のパート3人に指示を出しながら、長谷川広一さん(27歳)は5ヘクタールの野菜畑を耕す。ここで働き始めて丸3年になる。京都府出身で実家は非農家。海外協力と貧困の問題に関心があり、大学卒業後はフィリピンの貧しい人々を支援するNGOで働いていた。
「農業に目覚めたのは、農が生活や経済のベースだと気づいたから。農業で生きていける仕組みを貧しい国でつくりたいと話す。その支援のために大事なのは、「いかに売って経済基盤を築くか」だと考え経営面で成功を収めている同園を修行の場に選んだという。
ところが、長谷川さんの就職と同時に野菜農場の担当者が退職し、先輩がいない。おまけに農場の位置づけが、珍しい野菜づくりからレストラン向けの安定供給へと転向したため、行政や農協の技術指導が受けにくかった。失敗続き、孤軍奮闘の3年間。まともに収穫できるようになったのはつい最近だ。「苦労が多いけど、逆にそれがやりがいになっていますと笑う。
ストレスを感じない毎日

今年から世話をするブルーベリー園。今年は春が早いので芽吹きが早く、木に作業をせかされる思いだという柳本さん |
一方、柳本もえかさん(29歳)は、名古屋にある大学の農学部大学院を出ている。浜松の祖父母が農家で、子どものころ夏休みを田舎で過ごした原体験から大学の進路を決めた。しかし案に相違して、大学では実験室にこもる日々。研究の疲れとストレスを癒すために同園を訪れてのんびり過ごしたのが、就職を考えるきっかけになった。
1年目は、予約インフォメーションの担当だったが、志願して農場に移って4年が経つ。高齢の地域農家からの委託でブドウとカキをつくるほか、今年から新たにブルーベリー農園8反を任され、摘み取り体験の運営まで担当することになった。
委託農家から栽培のアドバイスを受けつつ一人で果樹園を切り盛りしているが、「農作業が好きなので、畑での仕事はストレスがまったくないですね。やりたいことを毎日やれるので、ここに就職して本当によかった」と穏やかな笑顔で語る。
法人で研修を受けるメリット
これから農業を始める人へのアドバイスとして、二人とも法人での研修を挙げる。「農業で自立するなら、売る方法も最初にしっかり考えておかないと。法人で研修すれば販路のつくり方も勉強できる」と、長谷川さん。柳本さんは「研修を受けながら地域の農家さんや普及員の方と仲良くなるといいですね」と話す。
そんな二人を見守る代表社長理事、木村修さんは、希望する社員像をこう語る。
「農業に夢とロマンと熱い思いを抱いている人。生産から加工や販売まで見渡せるバランス感覚のある人。コミュニケーション能力も必要ですね。年齢や性別、国籍は問わず、思いをもって農業を続けられる人を求めています」
どこの農村でも若者を求めているわけではないと、二人は感じている。「行政の仕組みや農協との関係を見極めたうえで、地域選びを」と勧めていた。 |
| 【No.6(2007年初夏号)掲載】 |
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