
ガラス温室でのアールス系メロンの土耕栽培 |
愛媛県北宇和郡鬼北町
鬼北農業支援センター・鬼北町農業公社
鬼北町の農業支援センターと町農業公社は、農業研修生を募集中だ。
愛媛県の西南部にある鬼北町は、2005年1月、広見町と日吉村の合併により誕生した町である。
農業研修は、07年10月から原則、2年間。農業研修生の条件は、研修修了後、鬼北町で5年以上、農業に従事することができる満40歳未満の人。
町農業公社のガラス温室などの研修施設を利用して、実践的な農業体験研修ができる。研修内容は、施設園芸作物が中心。水耕栽培・高設施設のガラス温室(約2000u)では、イチゴの栽培を研修。土耕栽培ガラス温室(約2000u)では、メロン、スイカ栽培の研修ができる。水稲作、その他農産物の栽培研修のほか、農業生産技術と農業経営の基礎が学べる。

鬼北町農業公社の管理・研修棟と試験・研修ガラス温室 |
研修手当ての支給などで支援
研修生に対しては、研修期間の2年間、町外からのIターン者には月額15万円の研修費(手当て)が支給される。
研修修了者に対して、就農時に、農業機械購入・施設建設の事業費の60%以内(限度額300万円)の補助がある。そのほか、農地のあっせん、住居情報の提供など、就農に必要な支援を受けられる。
鬼北町農業公社は、町全体の農業振興のため、@農作業の受委託、A担い手育成のための農業研修、B農業機械・施設の貸し付け、C特産品の試験研究・販売、D都市農村交流事業、E農業研究施設の活用、など多彩な活動を行っている。
とくにC特産品の試験研究は、菌床シイタケ(品種「媛王」)の試験栽培、水耕・高設施設のガラス温室でのイチゴの周年栽培、土耕栽培のガラス温室でのアールス系メロンの試験栽培や地這いメロン・地這いスイカ栽培などである。
新規参入の先輩たち
旧広見町には、土地付き住宅を借りて新規就農した栃木県出身のIターン者がいる。農地20アールを基礎にして、ビニール温室2棟でネギなどを栽培している。就農1年目から消防団に入り、地域に溶け込んでいる。高齢化が進んでいる地域のため、「うちの農地も預かってくれ」といった話が次々と出ている。旧日吉村(現大洲市)では、定年3年前に退職し、肱川町の有機農業塾「皆農塾」で1年研修してから就農した、名古屋からのIターン者が有機農業に取り組んでいる。
鬼北町農業公社の高橋哲生事務局長は、「研修期間2年間に研修費を支給するなど、新規就農希望者に手厚く支援している。だが、既存の農家も兼業の農外収入で生活するなど、中山間地の農業生産条件は厳しい。ほかの地域と条件を比べて、その上で鬼北町を選んでくれるなら、できるだけの支援はする。しかし、研修費も生活費に消えることがほとんど。自己資金を300〜500万円用意するなど、それなりの就農準備が必要だ」と話す。 |