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彼女と森林の仕事ガイダンスへ
結婚を機に転職

仕事を終えた表情には満足感が漂う
和歌山県古座川町 南紀森林組合
千井 芳孝さん

 

緑の雇用一期生で就業
  紀伊半島の最南端に広がる古座川町は、町の中心部を清流、古座川が流れる。温暖で湿潤な気候のため、昔から良質の材木(古座川材)を産出してきた。
  千井芳孝さん(37歳)は、第1回「緑の雇用」制度を利用して林業に就業、この町にIターンして5年目を迎える。
「以前は大阪府内で空調機器関係の仕事をしていました。仕事が深夜まで及びストレスがたまって、これではいけないと思い、あこがれていた田舎暮らしを決意しました」

間伐や枝打ち後の山に感動
  転職前、千井さんは交際している女性がいた。現在の奥さんである美代さんだ。
  ある時、新聞で森林の仕事ガイダンス(就業フェア)の情報を知った千井さんは、美代さんを誘って会場を訪れた。何度かこうしたことを繰り返した後に、思い切って林業に就きたいと真剣に考えていることや将来の夢、生活設計を打ち明けた。
  「転職は冗談だと思っていたので、最初は驚くと同時に不安もありました。けれども自分の夢を熱心に語る情熱としっかりした考えに、私は彼について行くことを決心しました」と、美代さん。こうして二人は結婚、古座川町に移住した。

整備された森林が古座川の清流を保っている
  千井さんが古座川町を知ったのは、フェア会場で終了間際に和歌山県ブースに飛び込んだからだ。その後送られてきた資料から、近畿圏で就業したいという条件にぴったりの南紀森林組合があり、古座川町移住を決めた。
  「山での仕事は、大阪時代と違って体は疲れるがストレスがありません。また、間伐や枝打ちした後は山がきれいになって達成感があります。あの山はおれが間伐したんだと家族に自慢できます」と、千井さんは現在の充実ぶりを力強く語る。
  毎日、朝7時に山に入り、夕方の4時ごろ仕事を終える。冬に地ごしらえをして春に苗を植え込み、夏に下草刈りをして秋に間伐や枝打ちをするというのが年間のスケジュール。しかし今は、国の環境対策である治山事業が主な仕事。間伐が作業の中心となっている。

多くの人に知ってほしい
林業の大切さ


一本一本厳しく選別して間伐をする千井さん
  以前は、遠くから眺めてきれいな山林だと思っていた山が、入山してみると、あまりに荒廃していることに驚かされた。そして、林業が本当に大切な仕事であり、国土を保全するために重要な産業であるか、認識を新たにした。この大切な林業をもっと多くの人に知ってほしいと強調する。
  千井さんに、これから林業を目指す人に向けてのアドバイスを求めると、「田舎暮らしにあこがれるだけではダメ。なぜ、林業に従事したいのか? 林業に従事しながらなにをしたいのか? というビジョンをもたないと長続きしない。僕自身も、地元の消防団に入団し、自宅でいろんな野菜を栽培するなど、たくさんのことにチャレンジしています」と、たくましく日焼けした笑顔で答えてくれた。

寺田展治組合長のコメント
就業者支援対策として、組合を通して町が住宅のあっせんや、家族(奥さん等)への仕事の紹介も行っています。
【No.8(2007年冬号)掲載】
 
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