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社の中庭で、左から石野さん、岡本さん、大貫常務 |
「動物が好き。なかでも、牛が大好き」という若い女性たちがいる。(有)ジェイイーティー(JET)ファームの社員、石野好美さん(25歳)と岡本晶子さん(25歳)だ。2人は同期入社。もうすぐ入社3年目になる。
石野さんは、東京農業大学卒。千葉県出身で、お父さんは教員。「農業の、それも現場の仕事がしたかった」という。インターネットの求人情報サイトで農業関係の求人を探し、同ファームに応募した。
岡本さんは、日本獣医生命科学大学卒。埼玉県出身で、お父さんは法律関係の仕事をしている。「大学に入って牛に触れ、牛について学んだ。就職も、牛に直接触れることのできる仕事を探した」という。友人が牧場に就職したこともあって、「私も」と、やはり求人情報サイトで募集を知り、会社見学した後、応募した。
ファームの従業員は約70人。大学新卒や高校新卒の採用のほか、「新・農業人フェア」東京会場には毎回出展して、中途採用もしている。
採用の基準は、「まじめで、素直な人。牛を扱うから、牛が好きで、穏やかな性格の人」と大貫與四郎常務取締役。
「石野さん、岡本さんは、大学新卒の応募者40人のなかから選んだ二人」

ジェイイーティーファームの本社、栃木牧場 |
搾乳牛2100頭の大牧場
JETファームは、牛乳生産と肉牛繁殖・肥育という「乳肉複合」のメガ・ファーム(大牧場)。本社の栃木牧場だけでもホルスタイン種メス牛が2100頭、和牛繁殖メス牛300頭がいる。その搾乳と管理のほか、ホルスタインから生まれた和牛との交雑種(F1)の子牛1000頭、和牛の子牛250頭のほ育育成の仕事がある。
搾乳は、大型の搾乳施設(25頭ずつ2列、合計50頭のダブル・ミルクパーラー)に次々と牛を送り込み、24時間3交替で行う。1時間に230頭を搾乳し、生乳生産量はなんと1日50トンという驚くべき量。2006年実績の年間1万7180トンは、日本一の生産量だ。
彼女たちの仕事は、主に搾乳部門の仕事。07年夏までは、石野さんは出産間近の牛の管理、岡本さんは搾乳生産管理の仕事に就いていた。07年夏以降は二人とも、牛群管理などいろんな部署を回り、牧場全体の仕事を覚えている最中だ。
牛は、牛群(100頭前後)ごとに1区画に入れ、自由に動きまわれるフリーバーン方式で管理する。
「あっ、ハナちゃんだ」。石野さんと岡本さんは、そういって牛舎の牛群のなかに入っていった。二人に抱えられるようにして、大きな1頭の牛が鼻をこすりつけて甘えてきた。「鼻が白いから、名前がハナちゃん。私のお気に入りの牛なんです」と石野さん。
大貫常務は、「牛群ごとに分かれているとはいえ、2100頭のうちの1頭。それをすぐに見分けられることに、わが社の職員ながら感心する。どれだけ日常的に牛と直接触れ合っているか、観察しているかという証拠」とうれしそうに話す。
将来もずっと酪農に携わりたい
石野さんは、「牛のお産に立ち合うなど、いい経験をしている。自分が働けるまでここで働きたい。将来、自分の子どもに酪農・畜産の仕事が大事なことや、この仕事の良さを伝えたい」という。
岡本さんは、「親に反対されたが、自分の好きなことを仕事にできたことが幸せ。将来、機会があったら、青年海外協力隊に参加して、開発途上国の人たちに酪農の技術を伝えていきたい」と夢を語る。 |