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やる気次第で何でもやれる。君も漁業で独立だ!
香川県さぬき市 石原健二さん
香川県さぬき市の志度湾で牡蠣の養殖を営む石原健二さん(34歳)は、約3年間の研修を経て、2ヵ月前に独立したばかり。「地元での独立」を目指し、石材屋からの転身を果たした。未経験でも研修を積めば、十分に活躍できるのが漁業の世界。駆け出し漁師のエピソードをご覧いただきたい。
石原健二さん
石材屋から漁業の世界へ 親方について修行
 四国の北東部に位置する香川県さぬき市は、瀬戸内海に面し、海あり山ありの風光明媚な街だ。そこで生まれ育った石原さんは高校卒業後、地元の石材屋に就職。石材を研磨する仕事に従事していた。
 「どうしても地元で独立したいと思っていました」と石原さん。しかし、石材屋として独立するには設備にかかる費用も高く、そう簡単にいくものではない。何か他に道はないだろうか…。
 そこで石原さんの頭に浮かんだのは牡蠣だった。さぬき市は、四国でも有数の牡蠣の名産地である。新鮮な牡蠣を焼いて食べる牡蠣焼きも盛んにおこなわれていた。
“そうだ、牡蠣がある!”
 31歳の時、石原さんは漁師になる決心をした。香川県には新規の漁業就業希望者を対象とした、漁業担い手確保育成対策事業がある。早速、鴨庄漁協に電話をかけ、「牡蠣の養殖がやりたい」と訴えると、親方となる漁師を紹介され、すぐに本格的なOJT研修がスタートした。
 研修中には3年を上限に“研修助成金”が支給されるが、それだけで生活するのは難しい。「前職での貯蓄と、家内の支えのおかげです」と石原さん。
 それから約3年間の修行(研修期間)を経て、2ヵ月前に晴れて独立。
 「周囲の人々に支えられたおかげだと思っています」と、謙虚な口ぶりの中にも、海の男としての自信があふれている。
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ホタテガイの貝殻には牡蠣が付着している。牡蠣が成長すると花びらのようになるという。 牡蠣の養殖用のいかだは、どれも漁師の手づくり。4〜5年で交換しなければならない。いかだの場所は毎年くじ引きで決めるという。
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いかだのある場所へ向かう石原さん。船の扱いも手慣れたものだ。
牡蠣の養殖で独り立ち 将来的にはエビ漁も
 さぬき市鴨庄の漁港から小型船で約15分。志度湾には、あちこちに牡蠣養殖用のいかだが見える。そのうちの一つが石原さんの“仕事場”だ。
 いかだには、牡蠣を付着させたホタテガイの貝殻を数珠つなぎにした多数のロープが結び付けられている。取材に訪れた5月は、ちょうど牡蠣を海の中に入れたばかりの時期で、残念ながら育った牡蠣を確認することはできなかった。
 「12月〜1月が牡蠣の旬です」と石原さん。ハイシーズンには、成長した牡蠣が付いたロープをウィンチで巻き上げて収穫し、市場に出荷するために洗って剥く。身を傷つけないよう慎重さが求められる作業だ。
 時化で海に出られない日は、収入が途絶えることになってしまう。そんなときは、事前に天候を予測して余分に仕事をすることもある。
 石原さんは「集中して作業ができる」という理由で、深夜に作業をすることが多いそうだ。牡蠣は鮮度が命。剥いた牡蠣は、その日のうちに市場へ売りに行く。
 将来的には、夏場には、エビを捕る船に乗り、「牡蠣とエビ漁の二本立てでいきたいです」と夢を語る石原さんだ。
漁業_STEP01-03

本人の声:石原健二さん
【No23(2013年夏号)掲載】
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