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会社員生活から自己責任の農業の世界へ
芽生えた熱い産地への想い
大分県豊後大野市 福井 敏之さん(61歳)
農業歴:5年
Profile:
【ふくい としゆき】大阪府出身。大手家電量販チェーンで30年以上勤務し、管理職を経験後、55歳で退職。大分県に夫婦で移住・就農した。現在はJAおおいたピーマン部会豊後大野支部の事務局長を務める。
大分県豊後大野市 福井 敏之さん

「これからどう生きたいのか?」
徹底した情報収集で移住を決意

  大分県豊後大野市でピーマン栽培を営む福井敏之さん。大分県に移住したのは5年前で、就農前は大阪府で会社員として30年以上勤務、バリバリの管理職として活躍していた。移住を意識し始めたのは50歳に差し掛かった頃、安定した都会での生活に疑問を感じたことが契機だった。
 「駐車場代やマンションの管理費…都会での生活は何かとお金がかかります。50歳の時点では生活に不満はありませんでしたが、これから先の事を考えてみたんです。定年退職後に年金だけで暮らしていくのは現実的でなく、定年後再雇用などの働きながらの暮らし。組織の中で、希望しない仕事をやる必要もあるでしょう。だったら新しいチャレンジとして、自然と共生しながら、100%自己の責任で仕事と向き合える農業経営はどうだろうと考えました。」
 農業に関心を抱いた福井さんは、まずは徹底して情報を集めた。週末は和歌山県での農業研修を受け、新規就農相談センターや就農フェア、行政にも足を運んだ。就農先は近くの関西圏に限らず広く検討し、時には現地の農家にも話を聞いた。日本農業技術検定の取得や農業経営の書籍を読むなど、出来る限りの準備は事前に施した。
 「インターネットで情報収集をするのも重要ですが、現場の生の声を聞くことも大切だと思います。各地で話を聞く中で、大分は特に支援が手厚いと感じましたね。研修で技術を教えてくれる所は多いですが、大分は農地や住居の手配など、研修修了後までの支援を明示してくれました。」
 就農する上で欠かせないのが資金計画=B福井さんは就農後10年間のキャッシュフローを事前に想定。初期投資の金額や初年度の収量などを確認し、災害で1年間収入がゼロとなる最悪のケースも考えた。福井さんの場合、子どもは既に独立し、夫妻2人での移住。20、30代の就農者がするような資金の借入は、自分の年齢を考えると現実的でない。比較的少ない初期投資で、まずは2人分の生活を賄う収入を得られる規模での農業経営を模索した。
 「家族構成やライフステージなど、自身の体力に合わせた経営を選択できるのは、農業の大きな魅力だと思います。長年働いた会社を辞めて移住するので、失敗はできません。納得できるまで3年間ほど情報を集め、最後は自信を持って決断できました。」
 徹底した情報収集で就農のイメージを固めた福井さんは、55歳で移住を決めた。
福井さんが管理する14 棟のビニールハウス。
↑福井さんが管理する14 棟のビニールハウス。

手厚い定着支援に支えられ独立
産地の発展に地域一体で取り組む

 移住を実現した福井さん夫妻は、「豊後大野市インキュベーションファーム」での研修で技術を学び、独立。市や周囲の農家が優良農地を斡旋してくれた。住居探しは容易ではなかったが、研修中は家賃1万円で2LDKの仮住宅に入居でき、その間に市から新居候補地を紹介してもらうことができた。国の助成制度である「青年就農給付金( 現・農業次世代人材投資資金)」は対象年齢ではなかったが、移住者への住宅取得助成150万円や農業機械導入のための100万円の補助など、県や市の各種助成制度が活用できた。そして何よりも有り難かったのが、地域の人からの温かいサポートだ。
 「ファームの指導員や先輩農家の方には大変お世話になりました。独立できるようにと、厳しくも丁寧に指導をしてくださりました。もし先輩方の指導がなければ失敗していたかも、とすら思いますね。体の動かし方や資金の使い方など、右も左もわからない新規就農者にとって、周囲の方とのコミュニケーションは本当に貴重です。」
 地域の定着支援や周囲の助けもあって、福井さんは就農1年目で想定していた収入を実現、就農5年目の現在は14棟のビニールハウスでのピーマン栽培を軸に、冬作でちぢみホウレンソウを栽培、安定した経営を実現している。
 移住者ながら、地域のピーマン部会の事務局長を務める福井さん。豊後大野市は高い品質と安定した収量を誇る、西日本トップクラスのピーマン産地だ。福井さんは自身の経営だけでなく、産地の維持・発展にも尽力する。
 「自分がこの土地で農業ができて、安定した価格で出荷できるのは、先輩方が作り上げてきた産地のブランドがあるから。しかし、全国的な課題ではありますが、地域の高齢化は進んでいて、10年、20年後はどうなっているかはわかりません。産地を維持していくために何ができるかを、地域で一体となって考えていきたいです。たまたま移住してきた私ではありますが、来たからには、これからも新規就農希望の方に『ここで農業がしたい』と思ってもらえるよう、地域のためにも頑張ります。」
 新たな世界に飛びこみ、理想の移住ライフを実現させた福井さん。就農を支えてくれた周囲への感謝の気持ちを胸に、地域農業の発展のために今日も汗を流している。
ちぢみホウレンソウの圃場。
↑ちぢみホウレンソウの圃場。
大分県の新規就農支援
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【No34(2018年冬号)掲載】
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