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未経験ということがむしろ最大の強み
あくなき探究心で様々な漁法を実現
宮崎県宮崎市 森 茂朗さん(38歳)
漁業歴:8年
Profile:
【もり しげお】兵庫県神戸市出身。以前はコンピュータ会社に就職していたが、転職を機に宮崎県に移住。漁業経験は全くないが、実は曽祖父が淡路島で網元であった。
宮崎県宮崎市 森 茂朗さん

30歳の時に突然漁師に目覚め
8年間試行錯誤の連続を続ける

 関西の大学を卒業した後、東京の一部上場企業のコンピュータ会社に就職した森茂朗さんは、30歳の時に宮崎に本社を構える企業に転職。しかしながら同業界での転職だったこともあり、仕事内容はさほど変わらず、再び悶々とした日々を過ごすこととなった。ところが森さんが居を構えた青島は、漁業が盛んな地域であり、日々目の前で繰り広げられる漁の様子を見ているうちに、「自分もやってみたい」という想いが生まれた。直感を信じた森さんは移住後、僅か3か月で退職。退路を断ち、背水の陣で漁業の世界に飛び込んだ。
 現在、宮崎県では、「公益社団法人宮崎県漁村活性化推進機構(平成28年に宮崎県漁連が中心となって設立)」が国等の助成事業「漁業人材育成総合支援事業(就業希望者の漁業現場における実践研修を実施)」など、新規就業に向けた支援をおこなっている。しかし、森さんが漁師を目指した8年前はこれら支援制度は今ほど充実しておらず、宮崎県が行っていた5日間程度の漁業体験研修事業を受講後、すぐに独立となったという。
 「漁業の技術というのは昔から引き継がれてきたもので、一般的には親方から引き継がれます。ところが、よそからきた自分にはそれがない。なので、見よう見まねで漁具を作り、毎日試行錯誤しながらいろいろなことを試しました」と、当時を振り返る。元々研究熱心な性分で、網に関しては水産試験場の図書室にあった論文も参考にしたという。
 独立後は貯金を切り崩し、小型船を購入。小型底びき網漁を行っていたが、ある程度漁獲高が確保できるようになると次第に人と違う漁をしたくなったという。そこで、独自に海底の地形を研究し、誰も手を付けていない漁場の開拓に挑戦した。
 「他の漁師からは『そんなやりかたじゃ、魚は採れない』と言われた事もありましたが、今では『やり方を教えて欲しい』と言われるまでになり、ようやく青島の漁師になれたと感じました」と語る。
 他にも、かつて青島では盛んだった深海底びき網にも着手。古来、複数人で行う漁であったが、県の用意する「儲かる漁業経営モデル実証事業(新たな取り組みにより収益性の改善を図るものを支援。現在は、後継事業である漁業経営開始・経営転換支援事業を公社が実施)」を活用し、様々なトラブルに見舞われながら1人でできる操業方法を確立。現在は、小型定置網も組み合わせ安定した漁獲高を得られるようになったという。さらには冷凍保存や加工技術についても研究を重ね、深海エビのブランド化も実現させた。青島フィッシャーマンズビーチホステル&スパでは 青島海幸彦海老(学名:ヒゲナガエビ)≠ニして多くの利用者に喜ばれている。
小型定置網を引き上げた後に、マガキの養殖場へ移動。
↑↓小型定置網を引き上げた後に、マガキの養殖場へ移動。海の栄養素は非常に高いが水質は良いという相反する環境を活かし、通常の半分の期間で育成に挑む。
海の栄養素は非常に高いが水質は良いという相反する環境を活かし、通常の半分の期間で育成に挑む。

ただ獲るだけでなく育てる事や
地域の振興を見据え多角的に行動

 「残念ながら現在の漁業は考える事をやめてしまい、進歩が止まっている状態です。しかも漁場は年々悪化しており、新たな漁法の考案・確立は当然ながら、これからは、採るだけではなく、資源を守り、育てる事も必要だと考えています。」
 その一環として、森さんはマガキの養殖を試験的に開始。最先端技術の導入により、半年で育成・出荷できることを確認した。これにより、これまで宮崎では行われていなかったマガキ養殖が開始される状況となっている。
 裸一貫で飛び込んだ漁師の世界。今や森さんは、青島の活性化をも目論む地方創生を担う漁師≠ニなった。
 「ここに来れば、『他では決して味わえないおいしい魚が食べられる』という認識をもっと広めることが目標です。それにより、この地域がさらに活性化し、街の皆がより一層元気になれたら嬉しいですね」と今後の抱負を語る森さん。移住先でやりたいこと≠追い求め、さらなる高い目標に向け、日々チャレンジを続けている。
底引き網や深海漁だけでなく、真牡蠣養殖も実施。水温や塩分濃度を観測。
↑底引き網や深海漁だけでなく、真牡蠣養殖も実施。水温や塩分濃度を観測。
底引き網や深海漁だけでなく、真牡蠣養殖も実施。水温や塩分濃度を観測。
↑持続可能な漁業の一環として、2018 年2 月から牡蠣小屋事業もスタートさせている。
同業者の声
宮崎市のお気に入り風景
 
【No34(2018年冬号)掲載】
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