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農林漁業就業・ふるさと情報  Produced by NCA 全国農業会議所

特集 林業に就業しよう!

「林業へ新規就業する」と聞くと、漠然と高いハードルを感じる人も多いのではないだろうか。しかし、林業もその他の多くの仕事と同じで、ある程度決まった就職へのステップがある。
まずは業界のことを知ってみて、「森ではたらく」ことを将来の選択肢の一つとしてみよう。

林業ってどんな仕事?

林業作業員の仕事は、将来の森林をイメージしながら行う技術職

林業の現場技能者の仕事は、「優良な木を育て出荷する」こと、また「森林保全のため森林を整備する」ことだ。
その内容は、①植え付け(苗を植える)、②下刈り(生育の妨げとなる周りの雑草木を刈り取る)、③除伐(曲がったり、生育の悪い木を除去する)、④枝打ち(下枝を切り落とす)、⑤間伐(混みあった木を間引きする)、⑥主伐(木材として利用するために、木を伐り倒す)、⑦造材(伐倒木の枝を払い、玉切りする)、⑧集材・搬出(造材した丸太を、林道端へ運ぶ)といった仕事がメインとなる。他にも林道の整備や倒木の処理な
ども行っている。
これらの仕事は、一人ですることは難しく、作業員同士のチームワークが何より重要だ。また、それぞれの工程ごとに必要となる技術が異なるため、一朝一夕では身につかない。まずは一歩一歩ステップアップすることを意識してみよう。

相談員からのアドバイス

まずは想像と現実のギャップを埋めるところから

林業で長く勤めようと思ったら、まずは林業に対して抱いている想像と現実のギャップを埋めることが大切です。自然豊かな山や森に囲まれて働くことができる林業は、他の仕事では味わえない魅力がありますが、夏場の過酷さやひとつ間違えると事故になりかねない緊張感を知らずに就業してしまうと後悔することになるかもしれません。
相談に訪れる方は、初めて林業に関わることがほとんどです。その場合、林業について深い知識や経験があるわけではありませんので、一から学んでいかなければなりません。そのため、熱意ある就業希望者であれば、二度、三度と足を運んでいただくこともあります。あらかじめ、就業後の生活を具体的に思い浮かべることができるようになれば、短期離職のリスクは大幅に減るでしょう。
次のステップは、林業を営む事業体に訪問して、現場の雰囲気をつかみ、実際の仕事に触れることです。その際、事業体の作業員に積極的に話しかけることが大変重要です。やりがいを感じることや、大変なこと、休日はどれくらいか、利用したほうが良い制度や研修など、様々なことを聞いてコミュニケーションをとりましょう。
林業就職において、情報収集は非常に大切な第一歩です。相談員がいる林業労働力確保支援センターは各都道府県に設置されています。興味を持った方は気軽にお問い合わせ下さい。

【記事協力】
(公社)とちぎ環境・みどり推進機構
栃木県林業労働力確保支援センター
大輪清二さん