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農林漁業就業・ふるさと情報  Produced by NCA 全国農業会議所

地域に根差したJAならではの新規就農支援(JAめぐみの)

耕そう、大地と地域のみらい。

募集から就農・定着までステージに応じてサポート
地域に根差したJAならではの新規就農支援

地域の農家が協力し合い、農産物の販売や資材の共同購入など幅広い活動に取り組むJA(農協)が、各地で新規就農者の育成に力を入れている。
JAの就農支援なら、農業者の組織が農地や資材の確保、栽培技術など生産から販売までトータルで支援・相談にのってくれるとあって、注目度が高まっている。就農への熱い思いに応えてくれるJAの取り組みと、独立就農に向け努力を重ねている先輩たちの声を聴いた。

キャラクターの笑味ちゃん

岐阜県 JAめぐみの

岐阜県のほぼ中央に位置し、5 市8 町村を管轄するJA めぐみの。北部と南部の標高差が大きく、各地域の特性を生かして栽培したダイコン、トマト、イチゴなどが主な特産物だ。
そんなJA めぐみので特に力を入れている取り組みが、新規就農者に向けた支援。圃場実習や座学を通して基礎知識を学ぶことができる「就農塾」や、本格的な農業研修を受けられる「実証圃場」「郡上トマトの学校」などがその例だ。また、今年の6月から郡上市高鷲町で活動を開始した地域おこし協力隊と連携し、移住就農者向けのシェアハウスを運営するなど新たな試みに挑戦している。
こうした活動が実を結び、JAめぐみのでは、毎年約100人が新たな担い手として活躍している。

JAめぐみの営農対策課の青山知世さん(右)と多治見優美さん


めぐみの農業協同組合
〒501-3802 岐阜県関市若草通一丁目1 番地
tel  0575-23-5151  http://www.is-ja.jp

郡上トマトの学校研修生の様子

移住者・新規就農者を徹底サポート!
多彩な支援体制で安心
「少子高齢化や都市部への人口集中による影響は乗り越えなければならない課題だと感じています。JAめぐみのでは、移住就農者が定着したいと思える産地にすることを目標に、様々な取り組みを始めています。その一つが、地域おこし協力隊と連携したシェアハウスの運営です。移住して農業をする気はあっても、住む場所がない――そんな悩みを解決するため、ひるがの高原に新たに設置しました。そのほか移住就農者向けの生活資金の支援制度や、就農5年目までの新規就農者に対してJA営農指導員が毎月訪問して指導・相談を行う『新規就農者自立支援システム』などを実施しています。」

農業未経験でも一から学べる
「郡上トマトの学校」
「『郡上トマトの学校』は、2016年より運営している研修施設です。研修期間の2年間を通して、一人前のトマト農家になるためのノウハウをみっちり学ぶことができます。実際に圃場に出てトマト栽培を肌で実感できる実習に加えて、栽培の基礎知識や農機の扱い方、農業経営まで幅広くカバーする座学の2本立てで、未経験の方でも安心。受講料は無料なので、将来農家として活躍する意志が固い方は、是非応募してみてください!」

新規就農者が定着できる産地にするために、
JAだからできること
「せっかく新規就農してみたものの、地域にうまくなじめず離農してしまった――そんな問題も全国各地で発生しています。そうならないように、農家の人たちが働きやすい環境を作り、地域を盛り上げていくことが私たちの果たすべき大きな役割の一つです。JAめぐみのでは、先輩農家や同じ境遇の仲間と研修等を共にし、切磋琢磨できる場の提供を特に大切にしています。なぜなら、農業は自分一人の力で完結できるものではなく、農家さん同士の相互扶助があって成り立っている面があるからです。地域のつながり強化に向けて、今後もできることを模索していきたいですね。」
 

↑ 郡上トマトの学校座学の様子

新規就農者へのQA

地域おこし協力隊に参加した理由は何ですか?
もともと自然体験にとても興味があったことが大きな理由です。初めは地域おこし協力隊の制度にピンとこなかったのですが、調べていくうちに、「この仕事なら自然に囲まれながら働ける、地域活性化にも貢献できる!」と思い志願しました。特に、私が活動している郡上市は、ひるがの高原をはじめとする大規模な生産地でもあります。私の想像していた以上に、のびのびと働くことができ、充実した日々を送れるようになりました。

どんなことに取り組んでいる?
JAの方と連携して担い手確保に取り組んだり、農家実習を行ったり様々ですね。農家実習では、ダイコン、イチゴ、花卉、トマト、アスパラなど様々な品目のお手伝いをしています。また、今年の6月からは移住就農者向けのシェアハウスの管理も担当しています。自分の裁量でなんでもできるので、手が空いた時は新規就農希望者向けのチラシを作成したり産地情報をまとめたりすることもありますね。

地域の農家さんとの交流は?
人手不足な農家さんが多いので、農作業のお手伝いをすると喜んでもらえることが多いです。高鷲町はもともと観光地としての側面もあるからか、外から来る人にもフレンドリーであっという間にとけこめました。地域の方とは密なコミュニケーションを心がけていて、高齢の方が日常の生活の中で困ったことがないか気にかけるようにもしています。

これから就農を目指す方へのメッセージをお願いします。
農業の醍醐味は、自然豊かな環境の中、自分のペースで仕事を進められることだと感じています。郡上市では、夏は農家・冬はスキー場で働くなど、自由な生き方ができるのも魅力の一つですね。興味がある方は是非シェアハウスにも足を運んでみてください!

郡上市高鷲町


野口 洋さん 26歳

出身は岐阜県羽島市。名古屋の土木関係の職場に2年間勤めたのち、地域活性化に関わる仕事を求め、1年前に郡上市へ移住。その後、地域おこし協力隊に参加し、JA と協力しながら就農支援を中心に地域活性化に取り組む。

↑ 農家実習での1コマ。ダイコンの箱詰め作業を行っている。

↑ 野口さんが管理するシェアハウス。一階は加工所にもなっている。

 

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各JAの新規就農支援


JAグループのホームページでは、全国地図や都道府県名から、各地のJAおよび新規就農支援情報が検索できる。コンテンツは農産物の販売ランキングや研修の種類、募集情報、就農支援策など、役立つ情報が満載だ。気になる地域の情報を集めて、就農への第一歩を踏み出そう。
https://agri.ja-group.jp/support/start