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誰でもいきなり漁師体験!
網を引き上げ魚を捕れ!!

旅館 仁三郎

参加したい! プロが開催する 本格・農林漁業体験「漁業体験」をレポート
「漁師になれる3泊4日」
主催:旅館 仁三郎

誰でもいきなり漁師体験!網を引き上げ魚を捕れ!!
山形県鶴岡市の三瀬港に軒を構える旅館・仁三郎。ここでは漁師と一緒に網を引き上げるホンモノの漁師体験に参加できる。これまでの体験者のうち3人が実際に漁師になっているという、本格体験を潜入取材!

旅館 仁三郎

12番目の乗組員となり、漁業を学べる4日間

11人の漁師を乗せて、定置網漁を行っている第十八仁豊丸。この漁船の12番目の乗組員となり、4日間にわたって実際の漁を体験する――そんなプランが、山形県鶴岡市の旅館・仁三郎に用意されている。
「10年くらい前かな。景気が悪くて漁師になりたいっていう問い合わせが多かったんだよ。それで、体験してから考えてくれということで漁師体験を始めたんだ」。そう語るのは、漁船・仁豊丸の船長を務め、旅館・仁三郎の責任者でもある伊関豊さん(70歳)。漁師一筋55年の大ベテランだ。
体験者の指導は、基本的には豊さんの長男である敦さん(43歳)が担当する。「これまで10人くらいが体験に来て、実際に漁師になったのは3人かな。漁師になるんだって気持ちを掲げてくる人もいれば、4日間だけ違う世界を体験してみたいっていう観光目的の人もいる」(敦さん)
漁師体験の料金は、旅館での宿泊費や食費、カッパレンタル料、保険料などが込みで3泊4日が2万円。そこから1日延びるごとに5千円ずつ増える。最短でも3泊4日というのは「来た日と帰る日は別にして、せめて丸2日間くらいは漁師と一緒に行動しないと漁師体験とは言えない」という敦さんの思いがあるからだ。

優しく指導してくれる伊関敦さん

優しく指導してくれる伊関敦さん

ありのままの漁師に触れてその厳しさ、楽しさを感じる

仁三郎の漁は、海に網を仕掛けておき、かかった魚を引き上げる定置網漁。午前6時頃に出航し、約10分も沖に出れば仕掛けたポイントにたどり着く。30分ほどかけてひとつの網を上げたら、次の場所へ移動。それを4回繰り返す。  「体験者にやってもらうのは、網を引っ張ることと、魚の選別かな」(敦さん)。
すべての網を引き上げたら港へ戻る。海に出ているのは3時間ほどだ。捕れた魚を市場へ水揚げし、種類ごとに箱詰めしたら、朝の仕事は一区切り。番屋と呼ばれる休憩所に戻り、朝食の時間となる。
漁師の皆さんは弁当を持参。体験者には仁三郎から弁当が出る。お楽しみは、その日捕れた魚を使った味噌汁である。取材日は、大きなどんぶりにイナダが丸々一匹入った味噌汁が出た。それがあれば弁当はいらないほどの量……だが、そうはいかない。たとえ船酔いして気分が悪くなったとしても、しっかり食べて丈夫な体を作らなければならないのが漁師なのだ。
朝食後は網のメンテナンスに取り掛かる。こびりついた貝やサビを落としたり、ほつれを直したりなど、地味だが細かい作業も漁師の仕事。

魚が多く捕れる5~6月、10~11月には午後に2度目の漁に出るが、あまり捕れない時期には漁に出ず、午後も陸での作業を続ける。そして日暮れ前に旅館に戻り、体験者は豊さん、敦さんとともに夕食を食べる。漁師として自分の力で捕った魚が、おいしく調理された姿で再登場だ。その味に一日の疲れも吹っ飛ぶだろう。
仁三郎では、体験者にありのままの漁師を見せる。誰でも受け入れ、そして漁の厳しさもそのままぶつける。だからこそ、漁師のおもしろさ、醍醐味をダイレクトに感じることができる。
「海が好きで魚が好きで、そして一匹でも多く捕りたいという欲が大切。それがあれば漁師になれる。学校の成績が優秀じゃなくてもいい。だから面白いんだよ、この世界は」と豊さんは語る。漁師でしかわからない厳しさ、面白さ。それを教えてくれる”先輩”が、仁三郎で待っている。

漁師の一日を丸々体験!

午前6時頃に出港し定置網の設置場所へ午前6時頃に出港し定置網の設置場所へ
設置場所へは約10分で到着。網を引き上げ、魚を種類ごとに分ける
港に戻ったら市場へ水揚げ港に戻ったら市場へ水揚げ
すべての網を上げたら港に戻って魚を水揚げし、捕れた量をチェック
番屋で朝食捕れた魚を食べる!番屋で朝食捕れた魚を食べる!
9時頃に番屋に戻り、その日捕れた魚を味噌汁にして朝食を食べる
午前は網仕事季節によって午後も漁午前は網仕事季節によって午後も漁
午前中は網仕事など陸での作業をする。魚が多く捕れる季節は午後も漁に出る

グラフで見る「漁業体験」

グラフで見る「漁業体験」