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農林漁業就業・ふるさと情報  Produced by NCA 全国農業会議所

地域に根差したJAならではの新規就農支援(JA綾町)

耕そう、大地と地域のみらい。

募集から就農・定着までステージに応じてサポート

地域の農家が協力し合い、農産物の販売や資材の共同購入など幅広い活動に取り組むJA(農協)が、各地で新規就農者の育成に力を入れている。
JAの就農支援なら、農業者の組織が農地や資材の確保、栽培技術など生産から販売までトータルで支援・相談にのってくれるとあって、注目度が高まっている。就農への熱い思いに応えてくれるJAの取り組みと、努力を重ねて独立就農した先輩たちの声を聴いた。

キャラクターの笑味ちゃん

宮崎県 JA綾町

宮崎県のほぼ中央部に位置し、基幹作物のキュウリや特産の日向夏といった野菜・果樹に加えて畜産も盛んに行われる綾町を管轄するJA綾町。地域が一体となった新規就農支援が綾町の農業の特徴の1つで、2013~17年の5年間で約40人もの新たな担い手が生まれている。
JA綾町も新規就農支援の取り組みに熱心。施設キュウリの栽培技術や経営管理を学ぶための研修施設「JA綾町トレーニングセンター」を構え、自治体とも協力しながら新規就農者の受け入れ態勢を整えている。
新規就農者の多い綾町では、JA青年部の活動も活発だ。近い世代でコミュニケーションを取れる環境は、若手農業者にとって心強い。


綾町農業協同組合
〒880-1303 宮崎県東諸県郡綾町大字南俣480-1
tel 0985-77-0212
http://aya.ja-miyazaki.jp/

JA担当者へのインタビュー

JA綾町 平山 誠さん・永山 省吾さん

未経験者でも安心の受け入れ体制
「まったく農業を経験したことがない初心者の方でもしっかりと農業の基礎を身に着けられるよう、『JA綾町トレーニングセンター』では1~2年間かけて丁寧に指導します。研修用のハウスを用意しているので、JAの営農指導員の下、実際にキュウリを管理しながら技術を学ぶことが出来ます。住まいは町が用意している新規就農者向けの住宅を利用できるので、県外からの移住者の方でも安心して研修に入れます。」

安定した営農を第一に考え、「施設キュウリ」という経営の“柱”を作る
「綾町で新規就農してもらうからには、できるだけ早い時期に経営を安定してもらいたいという想いがあります。経営の安定のためには、“柱”となる品目を持つことが大切です。綾町の主力作物は施設キュウリで、価格が安定していて、販売体制も確立しています。JA綾町の研修では、施設キュウリの栽培に重点を置き、確かな品質と収量のキュウリを栽培できるようになることを目標とします。綾町は有機農業でも有名ですが、まずは経営を安定させてから、やりたい農業に取り組み経営を多角化させていくことをおすすめしますね。」

研修中だけでなく、就農後のサポートも。地域とのコミュニケーションも大切にしてほしい
「実地研修と並行しながら、独立のために必要な農地やハウスの選定も支援します。独立後もすぐに一人前になれるわけではないので、営農指導員による巡回指導を定期的に行います。JA綾町では、特に受け入れのための要件を設けていないので、研修生は年齢も出身も多様です。ただ、就農して独立するまでは決して簡単な道のりではないので、やはり覚悟と熱意のある方に来ていただきたいですね。綾町には、町全体で新規就農希望者を支援しようという土壌がありますし、若手農業者の集まりである青年部も活発です。同年代はもちろん、先輩農家や農業者以外の方とも関わりを持ちながら、地域に馴染んでいってほしいと思います。」

特産の日向夏を使ったジュース「綾夏ちゃん」

特産の日向夏を使ったジュース「綾夏ちゃん」

 

新規就農者へのQA

綾町で就農することを決めたきっかけ・理由を教えてください。
きっかけは本当にたまたまで、大学時代に友人と綾町に遊びに来たことでした。自然も多く、とてもいい土地だなあと感じて。
もともと農業をやりたいという意思は持っていたので、すぐに綾町での就農についての情報を問い合わせに行きました。

農業未経験から就農し、大変だったことは何ですか?
とにかく最初は筋肉痛がひどかったですね。体を動かすことに慣れるまでが大変でした。技術や知識は研修先の方が丁寧に教えてくれましたが、体の動かし方は経験して身に着けるしかない。慣れるまで半年はかかりましたね。ただ、作業自体は苦ではなかったので、楽しく取り組んでいましたよ。多分、性に合っているのだと思います。

JAの支援で特に助かったことは何ですか?
資材の購入でお世話になったり、農機具についての情報をくれたり、あとは自分用に作っている田んぼの稲刈りの委託など、さまざまな場面で関わっていますね。幅広く情報を持っているので、何かあったときには頼りになるなと感じます。

地域の人との関わり方は?
私は熊本からの移住者ですが、研修先や先輩農家の方に指導をいただいて助かっています。JAの青年部にも2年前に入り、地域の小学校への出前授業などにも参加しています。年齢の近い農業者同士の横のつながりができるのはありがたいです。農業以外でも消防団であったり、地域の方と関わる機会は多いです。コミュニケーションはやはり大切にしなければいけませんね。

これから就農を目指す方へのメッセージをお願いします。
まずは腰を据えて研修に取り組むことがとても大切だと思います。どんな農業をやりたいのか、どう経営していきたいのか、ビジョンがある程度見えるようになるまでしっかりと。ただ、自分もそうでしたが、いざやってみると思ったようにできることはほとんどありません。考えて行動し、その結果を受け止めて試行錯誤していく繰り返しが大切かな、と思います。実際、「経営が形になってきたな」と実感したのは3年目くらいの時でした。しっかりと研修に取り組み、急がずに試行錯誤を繰り返す、という気持ちで臨むと良いかもしれません。

綾町

藤原 光生さん 31歳

大学を卒業後、熊本県から綾町に移住。農業未経験から研修を経て、現在就農7年目。ニンジン、ジャガイモ、オクラなど約10品目の野菜を主に有機農法で栽培している。

 

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各JAの新規就農支援


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https://agri.ja-group.jp/support/start

 

 

 

 

 

JA綾町の新規就農支援の詳細はコチラ

http://aya.ja-miyazaki.jp/