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子育てと仕事を両立 雇用就農で理想の暮らし

群馬県昭和村 冨内 惟さん
(32歳)農業歴:9年

冨内 惟【とみうちゆい】
千葉県出身。中学校の教員だったが、自然豊かな環境を求めて転職。(株)サイエンズで出会った勇吾さんと結婚し、二人のお子さんの子育てと仕事を両立中。

自然に囲まれた環境に憧れ
中学校教員から農業の世界へ

サイエンズに就職して9年目になる冨内さん。従業員の大半が20代前半の同社では、経験豊富な先輩社員として活躍中だ。
 
そんな冨内さんは、大学卒業後は千葉県内で中学校の教員として働き始めた。2年間勤めるうちに、自分が本当にやりたい仕事について考えるようになり、以前から興味のあった農業に挑戦することに決めた。教員として働く傍ら、空いた時間にインターネットで就農について調べるようになり、求人サイトで見つけたのがサイエンズだった。
 
「退職後、最初はアルバイトとして約8ヵ月サイエンズで働きました。その後、いくつかの農業法人を経験し、正社員として再び同社に勤務することになりました。竹之内社長からは、『仕事の腕に磨きをかけて戻ってきてくれた』と歓迎してもらえました。社長の人柄のおかげか、明るい雰囲気で働けることがこの会社に決めた最大の理由ですね」
 
雇用就農を選択した理由について尋ねると、「安定した働き方ができるのが雇用就農の最大の魅力です。休日は月に8日ほど取得できますし、毎月給与が支給される安心感があります。独立就農と比べると初期投資がかからないし、失敗のリスクを減らせるので、いずれ独立就農を目指す方であってもまずは雇用就農から経験を積んでみるのも良いと思います。
また、サイエンズでは産休・育休制度があるのも助かりました。私自身、今は育休を取得中で、2人の子育てと仕事をうまく両立することができています」と話してくれた。
 

産休・育休前後の仕事内容は、育苗管理やハウスの環境制御を主に担当している。サイエンズでは、レタスやホウレンソウ・白菜などの作物を中心に約70haを経営しているが、冨内さんの苗づくりの技術が大いに会社に貢献しているそうだ。

 

冨内さんが入社した当初は約25haだった経営面積は今では約70haまで拡大した
 

竹之内社長によると。良い苗を作るためには丁寧で正確な仕事と、日々の苗の状態に注意深く気を配る観察力が要求されるので、女性の強みを発揮して社内では欠かせない役割を担っているとのこと。それだけでなく、農作業の基本となる収穫や梱包の経験を積んできているので、会社の状況に合わせて臨機応変に活躍できる冨内さんには助けられる場面が多いのだという。
 


イタリアの野菜「カーボロネロ」の梱包を行う冨内さん。
 

自分に合った職場を見つける
それが移住成功のポイント

移住を決めてからは、まずはインターネットを活用して農業体験に応募することから始めた。サイエンズとの最初の出会いも2泊3日の農業体験だった。これまでに農業の現場を知らなかった冨内さんにとって、実際に農作業を体験できる機会は非常に有意義で、就農後の働き方をイメージする良いきっかけとなったそうだ。時には福井県や熊本県の農業法人まで足を運び、さまざまな体験をしてきたので、どんな農業法人・どんな環境が自分に合っているかを比較・検討することができた。
 

冨内さんが、サイエンズに正社員として就職しようと考えたのは、他社にはない魅力を改めて実感できたからだ。冨内さんが特に重視していたのが職場の雰囲気で、竹之内社長の明るい人柄や従業員が若手中心でわいわいやっていける社風から、「ここなら長く勤めることができる」と感じたという。
 

信頼できる同僚たちと切磋琢磨しながら充実した日々を過ごしている


夫の勇吾さんとは、職場でも家庭でも協力し合っている

竹之内社長は従業員が働きやすい職場づくりに力を入れており、「農業法人であっても、その他の業種の会社となにも変わらないと考えています。従業員に気持ちよく働いてもらうためには、待遇の向上は大事ですし、仕事を効率化してできるだけ負担を軽減しながら最大限の成果を出せる仕組み作りをしていく必要があると思います。会社のみんなと協力し合いながら、今後も盛り上げていきたいですね」と笑顔で話してくれた。